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Formlabs社がレジンタンクLTの寿命についてデータを公開。


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2019年6月4日、Formlabs社からレジンタンクLTに関して、販売後の傾向からその寿命の長さと造形の成功率について情報が公開されました。

 

「レジンタンクLT」とは

レジンタンクLT(緑色)は、通常のレジンタンク(橙色)に対し、「長期的に使用が可能になるよう」強化を施されたレジンタンクです。(Formlabs社製品における「LT」表記は、「Long-Term Use(長期使用)」を指します)

実際に、従来品に比べ長期の使用に耐え、なおかつユーザーが選択する造形の成功率に関しても、より高い数値となったことが、下記の記事にて公表されました。本ブログでは下記の記事の内容を元にレジンタンクLTに関しての解説を行います。

出典

確認された性能① タンクの長寿命化

通常のレジンタンクは1〜2Lほど造形を行うと、底面に曇りが見られ始めます。この曇りはタンクの摩耗の兆候で、造形に悪影響を及ぼし、造形不良を引き起こすため、タンクの交換を行う必要があります。

レジンタンクLTは、この摩耗を抑え、また寿命を伸ばすことで、利便性を高めるよう開発されました。

Formlabs社は、プリンターの造形クオリティを確認するテストデータを用いた検証に基づき、通常レジンタンクは1〜2Lで交換が必要としています。対してレジンタンクLTは、エンジニアリングレジンであれば少なくとも2倍、またスタンダードレジンであれば5倍の寿命を持つことがわかりました。

なお、通常レジンタンク、レジンタンクLTに関わらず、造形時に同じ場所での造形を避けることで

上記の寿命に限らず、できる限り長期間使用することが可能です。Formlabs社が提供するダッシュボードのヒートマップを参考に、消耗の少ないエリアを活用してください。

参考

確認された性能② ユーザーによる成功判定率の高さ

長寿命化に加えて確認されたのが、造形成功率の高さです。

Form2は造形完了時、そのプリントがうまくいったかどうかを完了ダイアログ画面で選択するプロセスを設けています。ユーザーによる60万回以上のプリント結果報告から、レジンタンクLTを用いた場合、通常タンクに比べ、造形が失敗する可能性を、レジンによっては57%も減少させることがわかりました。それぞれのレジンの減少率に関しては、出典よりご覧いただけます。

レジンタンクLTで拡大した材料開発の可能性

レジンタンクLTは材料開発においても、大きな恩恵をもたらしています。通常のレジンタンクでは扱えなかった化学物質に対応し、開発の幅を拡げました。2017年9月(米国)の発売以来、Formlabs社はより高度なエンジニアリングレジンとして、リジッドレジンやグレープロレジン、エラスティックレジンといった、レジンタンクLTを必要とする材料を開発しています。

Formlabs社はこれからも新たな材料の開発を続けて行くでしょう。タンクの寿命やプリントの成功率、高度なエンジニアリングレジンなど、すでにさまざまなメリットがもたらされています。このことから、『全てのレジンにおいてレジンタンクLTを使用することを推奨する』と、出典の中でも述べられています。

細部のアップデートでレジンの取り扱いをより簡素に

Formlabs社は、タンクの長寿命化に加え、いくつかの設計変更を行うことで 、機体による認識を向上させ、こぼれにくく、またワイパーの取り外しも容易にしました。

多くのユーザーがレジンタンクLTへ移行を進めている

Formlabs社は、多くのユーザーがすでにレジンタンクLTへ移行を進めていると言います。

レジンタンクLTは現在日本で販売されている全てのレジンに対応しています。たくさんの造形物を出力する場合など、その力を存分に発揮するのではないでしょうか。さらに、デンタル向けレジンや、エンジニアリングレジン、キャスタブルワックスレジンなどの、『他のレジンに比べてタンクの消耗が激しいもの』は特にレジンタンクLTでの使用をおすすめしています。

レジン種によるタンクLTの寿命比較は、下記となっています。

※タンクLTの寿命数値はすべて通常タンクに比べた倍率

弊社のユーザーもすでに半数以上が、レジンタンクLTへの移行を進めています。今回Formlabs社が提供するデータから、今後はより一層、すべてのレジンにおいてレジンタンクLTを使用するユーザーが増えていくのではないでしょうか。まだご利用でない方も、ぜひ一度お試しください。

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