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今回は生体適合性レジンを使用してプリント可能なFormlabs社製3Dプリンター Form 3B+ / Form 3BL について解説します。
Form 3B+ / Form 3BLとは?
Form 3B+ / Form 3BLとは、生体適合性のあるレジンを造形できる光造形方式の3Dプリンターです。
Form 3+ / Form 3Lの上位機種となり、「B」はBiocompatibleを意味します。
Form 3+ / Form 3Lとの違いは?
大きく2点の違いがあります。
生体適合性のあるレジンをプリント可能
スライサーソフトのPreFormで「Scan to Model」が使用可能(歯科用途向けのスキャンモデルのカット・編集機能)
Form 3+ / Form 3Lではソフトウェアで生体適合性のあるレジンの使用が制限されている状態で、ハードウェアの面では仕様の違いはありません。
生体適合性のあるレジンとはどんなもの?
Form 3B+ / Form 3BLで使用できる生体適合性レジンは、プリント後に適切な後処理をすることで、人体への安全性が確認された素材となります。
メーカーであるFormlabs社が、ISOやUSPに基づいた認証を取得しており、レジンの種類によって、認証されている項目が異なります。
Formlabs社の生体適合性レジンは
長期的な皮膚接触
口腔内等の粘膜との接触
骨や組織との接触
といったことも可能なレジンもございますので、用途に合わせて素材の選択を行います。
具体的にどんなレジンを使用できる?
Form 3B+ / Form 3BLでプリント可能な生体適合性のあるレジンは、以下となります。
BioMed Amberレジン
BioMed Blackレジン
BioMed Whiteレジン
BioMed Clearレジン
※2022/10時点、歯科用途材料は非掲載
Form 3+ / Form 3Lで造形できる生体適合性のないレジンは、Form 3B+ / Form 3BLでも全て使用可能です。
後処理の注意点は?
生体適合性レジンを使用するにあたって、その特性を最大限生かし、人体への安全に配慮するため、プリントした造形物は適切な後処理を行ってください。
適切な後処理とは、生体適合性のあるレジン・生体適合性のないレジン両方を扱う場合に
ビルドプラットフォーム
Form WashやFinish Kitの洗浄容器とIPA
タンクツール等のレジンと直接触れるツールや工具
Form Cure(可能であれば)
をそれぞれ専用でご用意いただき、後処理を行うことを推奨しています。
そのレジンの生体適合性を担保するためには、生体適合性のないレジンの成分と混ざらないように作業を行っていただく必要がございます。
滅菌はできる?
BioMed Amberレジン / BioMed Blackレジン / BioMed Whiteレジン / BioMed Clearレジンで作製した造形物は以下の方法での滅菌が可能です。
オートクレーブ
電子ビーム
ガンマ線
エチレンオキシド
どんな人がForm 3B+ / Form 3BLを導入している?
生体適合性のあるレジンのユーザーの一例です。
皮膚接触や粘膜接触が必要な製品開発チーム(例:歯ブラシ、カトラリー、補聴器等)
細胞培養などの実験器具の試作加工業
医療機器メーカー
研究機関(生物学、工学、情報工学、医学、薬学、獣医学など)
大学病院
将来的に生体適合性のあるレジンを使う可能性がある場合、どちらのプリンターを買えば良い?
Form 3+ / Form 3LからForm 3B+ / Form 3BLにアップグレードすることはできません。
そのため、生体適合性のあるレジンを少しでも検討している場合は、Form 3B+ / Form 3BLを購入することをお勧めします。
今回は、Formlabs社のForm 3B+ / Form 3BLについて解説しました。生体適合性があり滅菌可能なレジンをプリントできる3Dプリンターとなります。ご用途にあわせてレジンのご提案も可能ですので、ご検討の際はお気軽にお問い合わせください。
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