高速造形と精度を極めた光造形3Dプリンター、「Form 4L」がついに登場しました。
Formlabsの革新的なLFD(Low Force Display)技術を搭載したForm 4Lは、圧倒的なスピードと精密な造形を両立することで、試作から小ロット生産まで幅広いニーズに応えます。
大規模プロジェクトのための広い造形エリアと、業界最高クラスのプリント精度により、製品開発のプロセスを飛躍的に加速させる光造形3Dプリンターの決定版とも言えるForm 4L。
本記事では、その魅力を解説します。
目次:
・ 特徴1:革新的なLFD技術で実現する高速・高精度プリント
・ 特徴2:大型造形エリアで生産性を最大化
・ 特徴3:圧倒的な造形スピードで開発を加速
・ 特徴4:運用コストの効率化と信頼の安定性
・ 活用シーンと導入メリット
・ 高速光造形3Dプリンターの新たなフラッグシップ、Form 4Lを体感ください
特徴1:革新的なLFD技術で実現する高速・高精度プリント
▲Low Force Display(LFD)の仕組み
Form 4Lに搭載されたLFD(Low Force Display)技術は、Formlabsが開発した革新的なテクノロジーで、3Dプリントのスピードと精度を新たなレベルへと引き上げます。
この技術は、MSLA(Masked Stereolithography)方式をベースにし、145個のLEDによる均一な紫外線照射と精密な造形制御を実現しています。各LEDが16mW/cm²という業界トップクラスの出力を誇り、LPU 4(Light Processing Unit 4)に搭載されたレンズアレイによって、紫外線は造形エリア全体にわたり均等に照射されます。
▲LPU 4から照射された紫外線のイメージ図
これにより、どのエリアでも一貫した造形が可能となり、非常に高い精度を維持しながら、驚異的な造形速度を発揮します。
さらに、LFD技術はレジンタンクにも革新をもたらしています。
二層フィルム構造を採用したレジンタンクにより、プリント中に造形物がフィルムから引き剥がされる際の抵抗が大幅に軽減され、スムーズで効率的な剥離が実現しました。LPU 4の表面に施された細かな凹凸が空気を取り込み、造形物とフィルムの間にわずかな空間を作り出すことで、引き剥がしの力を最小限に抑えます。この仕組みにより、造形の安定性が向上し、プリントスピードと精度の両立が可能になります。
▲LPU 4の表面に施された細かな凹凸が空気を取り込み、造形物とフィルムの間にわずかな空間を作る様子
LFD技術により、Form 4Lは従来の3Dプリンターの限界を超え、特に高精度が求められる試作や短納期のプロジェクトで真価を発揮します。
特徴2:大型造形エリアで生産性を最大化
▲これまでのFormlabs光造形モデルの造形サイズ比較
Form 4Lは、353×196×350mmの広い造形サイズを備え、従来モデルを超える生産性を提供します。この大容量エリアにより、ラップトップサイズの筐体から人体模型のような大型モデルまで、さまざまなサイズのオブジェクトを一度にプリントできます。また、複数の部品を同時に出力できるため、医療機器や消費財の試作から小ロット生産まで、幅広い用途に柔軟に対応します。
例えば、医療業界で求められる人体模型のようなリアルサイズの試作も短時間で出力でき、形状確認や設計の改善がスムーズに行えます。
また、家具などの消費財メーカーが複数のプロトタイプを同時に出力する際にも、Form 4Lの広い造形エリアが生産効率をサポートし、開発サイクル全体の短縮と生産スピードの向上を実現します。
Form 4Lは、設計や試作段階から実用化までのプロセスをシームレスに進められる3Dプリンターであり、その大型造形エリアにより生産性を大幅に向上させます。
特徴3:圧倒的な造形スピードで開発を加速
Form 4Lは、最大80mm/時の驚異的な造形速度を誇り、従来のFormlabsモデルに比べて最大5倍のスピードを実現しています。
この高速性能により、1日に複数回の試作や検証が可能となり、製品開発サイクルが劇的に短縮されます。アイデアをすぐに形にし、フィードバックを迅速に反映できるため、開発プロセス全体が加速し、製品の市場投入までの期間を大幅に短縮します。
例えば、短納期が求められるプロジェクトでは、Form 4Lの高速プリントによって迅速な試作が可能となり、設計の確認や調整もスムーズに行えます。
また、頻繁にデザイン変更が必要な製品開発の現場でも、Form 4Lの造形スピードが大きな強みとなります。変更をすぐに試作に反映できるため、デザインの最適化が早期に進み、競争力のある製品開発が実現します。
このように、Form 4Lはスピードと柔軟性が求められる環境で圧倒的な生産性を提供します。
特徴4:運用コストの効率化と信頼の安定性
Form 4Lは、耐久性に優れた消耗品と設計により、長期的なコスト削減を実現します。特に、最大75,000層に対応する専用レジンタンクは、頻繁な交換が不要で、安定した性能を長期間にわたり保ちます。また、Form 3Lと比較して約40%の消耗品コスト削減を達成しており、ランニングコストが抑えられるため、経済的な運用が可能です。このコスト効率の高さにより、定期的なメンテナンスや材料費の負担も軽減されます。
さらに、Form 4Lは信頼性の高い安定性を維持するための高度な管理機能を備えています。庫内カメラやプリンタ診断ツール、Dashboardソフトウェアを搭載し、プリント中の状況や進捗をリアルタイムでモニタリング可能です。
▲Form 4・Form 4Lに搭載されたカメラで造形の状況を確認できます
このモニタリング機能により、造形の進行状況をいつでもどこでも確認できるだけでなく、造形状態、温度、レジンの充填量まで正確に管理され、常に安定したプリント成功率を維持できます。
このように、Form 4Lは高いコスト効率と安定した運用性を兼ね備え、長期的に見ても経済的で信頼できる3Dプリンティングソリューションです。
活用シーンと導入メリット
Form 4Lがどのようなシーンで活用ができるのか、いくつか例をご紹介します。
1. 医療分野での試作
▲脊椎モデルを90分で造形:セントルイス小児病院、Form 4BLで解剖学モデルを高速造形(Formlabs公式サイト):https://formlabs.com/jp/blog/form-4bl-anatomical-models/
医療機器の試作には、精密な形状と高いフィット精度が求められます。Form 4Lは、その高精度なプリント技術と大きい造形範囲により、リアルな寸法で試作品を迅速に作成可能です。たとえば、医療用インプラントやプロテーゼなど、人体に装着する機器の試作でも、細部まで再現性の高い出力が実現できます。
また、その造形スピードから、試作サイクルが短縮されることで、試作品を用いたフィッティングや性能検証が早期に行えるため、プロジェクトのリードタイムが大幅に削減さらます。
2. 消費財メーカーの新製品開発
▲Form 4LとFuseシリーズ、Radio Flyerのイノベーションを支える存在に(Formlabs公式サイト):https://formlabs.com/jp/blog/radio-flyer-form-4l-sla-fuse-series-sls/
消費財分野では、製品開発サイクルが短く、新しいデザインやプロトタイプの迅速な試作が不可欠です。
Form 4Lは、ラピッドプロトタイピングを支える高速造形が可能で、製品のデザインや機能の確認をすばやく行えるため、消費者のニーズや市場動向に迅速に対応できます。
例えば、家電製品やインテリア雑貨などの試作を繰り返し行う場合も、Form 4Lなら高いスピードで複数のデザイン案を試すことができるため、より効率的で柔軟な製品開発が可能です。
3. 多品種少量生産
▲小ロット生産にも最適な造形範囲とスピード
カスタマイズ製品や多品種少量生産が求められる場面においても、Form 4Lはそのフレキシブルな対応力を発揮します。オンデマンドでのカスタムプロダクトの試作・生産において、1回のプリントで複数のパーツを同時に製造できるため、製造コストを抑えながら、多様なニーズに対応することが可能です。
例えば、試作品だけでなく、最終製品としても使用できるプロトタイプの生産が求められる場合でも、Form 4Lなら小ロット生産を迅速かつ効率的に行えます。
これらの活用シーンにおいて、Form 4Lは高度な精度とスピードを武器に、多様なプロジェクトやニーズに応えます。
高速光造形3Dプリンターの新たなフラッグシップ、Form 4Lを体感ください
Form 4Lは、高速かつ高精度な造形を実現し、製品開発から生産まで幅広いニーズに応える次世代のフラッグシップモデルです。その圧倒的なスピードと精度、さらに優れたコストパフォーマンスにより、企業の製品開発プロセスを革新し、生産効率を大幅に向上させます。
また、Form 4Lはラピッドプロトタイピングが求められる開発現場や、多品種少量生産が重視される製造環境においても確かな価値を発揮します。次世代の3Dプリント技術を、ぜひForm 4Lでご体感ください。
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