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Form 4Lの導入時に必要なセットとは?



はじめに


Form 4Lは、Formlabsの際品光造形(MSLA方式)3Dプリンターで、より大きな造形サイズと高い造形スピードを兼ね備えています。特に小ロット生産やヒューマンスケールのモデルの造形に最適です。


Form 4と比較しても、さらなる生産性を追求できる3Dプリンターです。

しかし、最高のパフォーマンスを発揮するためには、導入時に適切なアクセサリーや消耗品を揃えることが重要です。


この記事では、Form 4Lを導入する際に必要な基本セットと、より効率化させるための推奨アクセサリーを紹介します。




Form 4の基本セット内容


・Form 4L 3Dプリンター本体


・フィニッシュキット:

3Dプリンター本体をご購入いただくと、付属品としてついてくるキットです。造型品を効率よく仕上げるための各種ツールが含まれています。(洗浄用の容器・サポート除去用ツール等)


・レジン材料:

Form 4Lは複数のレジン材料に対応しており、用途に合わせて選ぶことが可能です。Form 4と同様のレジンカートリッジをForm 4Lでもご使用いただけます。


※発売時2024年10月現在、一部Form 4Lで使えない材料もございますが、今後Form 4と同様の材料が順次使える予定です。最新の情報はお問い合わせください。(レジンライブラリリンク)


・Form 4L専用ビルドプラットフォーム:

ビルドプラットフォームは3Dプリントの基盤となる部分で、造型物が直接形成される場所です。造形には必ず必要な消耗品となっています。レジンごとに交換が必要ではなく、1つのビルドプラットフォームで使い回すことができます。


・Form 4L専用レジンタンク:

レジンタンクは、プリンターが造形プロセス中に使用するレジンを保持し、必要に応じて供給する重要なコンポーネントです。Form 4L専用レジンタンクは従来機から再開発され、最低75,000レイヤーの造形に耐えることができます。

また、レジンタンクはレジンの種類ごとに交換が必要で、使用しないタンクは保管することが可能です。


・Form 4L用レジンタンク専用ミキサー:

レジンタンク内のレジンを撹拌するためのミキサーになります。レジン種につき1つ必ずお買い求めください。






後処理に必要なアイテム

Form Wash L 第二世代:

Form 4L用に再設計された新型自動洗浄機です。Form 4Lのビルドプラットフォームをそのまま取り付けることができ、大型パーツや複数の小型パーツを一度に洗浄できるため、作業効率が大幅に向上します。プリントごのパーツをバスケットにセットし、洗浄時間を設定するだけでs、余分なレジンを均一かつ硬化的に除去します。


Form Cure L:

洗浄後の造形物の物性を最大限に引き出すために、Form Cure Lによる硬化プロセスが欠かせません。大型の造形物も均一に硬化させることができ、強度や耐久性が向上します。自動で温度とUV光の照射を制御し、安定した高品質な仕上がりを実現します。


洗浄用溶剤:

洗浄用溶剤の選定も、後処理の重要な要素です。用途や作業環境に応じて、最適な溶剤を選ぶことが品質向上につながります。以下が代表的な溶剤の種類です:


  • IPA(イソプロピルアルコール):最も一般的に使用される溶剤で、強力な洗浄力を持ちます。高い揮発性があるため、素早く乾燥し、短時間で作業を完了できるのが特徴です。ただし、引火性があるため、取り扱いには十分な注意が必要です。

  • TPM(トリプロピレングリコールモノメチルエーテル):低揮発性で不燃性の溶剤です。IPAほど速乾性はありませんが、引火性のリスクを回避したい場合には有効な選択肢です。洗浄後に水で洗い流す必要があります。

  • Resin Washing Solution:最新の洗浄溶剤で、IPAと同等の洗浄力を持ちながら、引火性がないため、より安全に使用できる点が魅力です。特に、引火性物質の使用が制限されている環境では、最適な溶剤です。



(番外編)フィニッシュキット:

Form Wash L 2を使用せずに、購入時に付属するフィニッシュキットでも後処理作業を行うことが可能です。このキットには、手動で造形物を洗浄するためのツールが含まれており、小規模なプロジェクトや頻繁に後処理を行わない場合には十分に活用できます。手洗いによる工程には手間がかかりますが、初期費用を抑えたいユーザーにとっては有効な選択肢です。




推奨アクセサリー・消耗品

レジンタンク(予備):

レジンの種類ごとにタンクが必要なため、複数のレジンを使用する場合には予備のレジンタンクが欠かせません。また、レジンタンクは使用状況に応じて劣化し、交換が必要となります。定期的に交換することで、造形物の品質を維持し、トラブルを防ぐことができます。予備のタンクを用意しておくことで、メンテナンス時や異なるレジンへの切り替えをスムーズに行うことが可能です。


追加のビルドプラットフォーム:

追加のビルドプラットフォームを持つことで、複数のプロジェクトを効率よく進めることができます。たとえば、造形が終わったパーツをビルドプラットフォームから取り外さずに後処理に回しながら、次のプリントをすぐに始めることが可能です。これにより、作業の中断を最小限に抑え、プリントと後処理を同時進行させることで全体の生産効率が向上します。


ソルベントポンプ:

ソルベントポンプは、洗浄工程で使用する溶剤を効率的に取り扱うためのアクセサリーです。このポンプを使用することで、Form Wash L 2の洗浄バケットに溶剤を素早く補充したり、使用済みの溶剤を簡単に排出することができます。手動で溶剤を扱う場合と比べて、こぼれや液体の無駄を防ぎ、作業の安全性と効率を大幅に向上させます。特に大量の洗浄作業が必要な現場や、安全性を重視する環境では、このポンプの導入が強く推奨されます。





まとめ

Form 4Lの導入には基本セットに含まれるアイテムと、後処理や日常の作業を効率化するアクセサリーが欠かせません。特に小ロット生産や大型モデルの制作プロジェクトに適したForm 4Lでは、専用のビルドプラットフォームやレジンタンクを予備も含め準備をすることで、造形のスムーズな進行と高品質な仕上がりを実現します。


しっかりと適切なセットアップを行い、Form 4Lのパフォーマンスを最大限に引き出しましょう。





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