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Form 4Lは何がすごい?インクジェット3Dプリンターと比較してわかった強み




3Dプリンティング技術の進化により、プロトタイピングから最終製品の製造まで幅広く活用されています。特に、光造形(SLA/MSLA)とインクジェット3Dプリンター(マテリアルジェッティング)のどちらを選ぶべきか迷うケースが増えています。

FormlabsのForm 4Lは、大型造形やコストパフォーマンスに優れたMSLA方式の3Dプリンター。一方、インクジェット3Dプリンターはフルカラーや複数素材の同時造形が得意です。

この記事では、それぞれの特徴を比較し、「Form 4Lがどこですごいのか?」をわかりやすく解説します。



まずは基本をおさらい!Form 4Lとインクジェット3Dプリンターの違い



Formlabs Form 4Lとは?

FormlabsのForm 4Lは、光造形(MSLA)方式を採用した大型3Dプリンターです。

MSLA方式は液体樹脂部分的にレーザーを照射して硬化させる技術で、高速・高精細な造形と滑らかな表面仕上げを実現します。


造形方式:光造形(MSLA)

最大造形サイズ:353 × 196 × 350 mm

対応材料:30種類以上のFormlabs純正レジン+一部サードパーティ材料


🔹 大型&高速造形:広い造形エリアに、最短6時間程度で最大ボリュームの造形を完了する高速プリントが可能。

🔹 エンジニアリング向けの豊富な材料に対応:高強度・耐熱性のある材料で実用パーツを製造。🔹 シンプルな後処理:サポート材は簡単に手で除去可能。Form Wash L & Form Cure Lで自動後処理も可能。

🔹 コストパフォーマンスに優れる:材料コストが低く、連続造形にも適している。



インクジェット3Dプリンターとは(PolyJet, MJP)?

インクジェット3Dプリンターは、マテリアルジェッティング(Material Jetting)方式を採用する3Dプリンターの総称です。

これは、液体樹脂を微細なノズルから噴射し、UV光で硬化させることで造形する技術です。


造形方式:マテリアルジェッティング

最大造形サイズ:メーカーにより異なる(~500 × 400 × 300 mm程度)

対応材料:フルカラー樹脂、ゴムライク樹脂、透明樹脂など


🔹 フルカラー造形が可能:CMYKカラー樹脂でグラデーション表現も可能。

🔹 複数素材を同時造形:硬質+ゴムライクなど、異なる材料を1回で造形。

🔹 高精細な仕上がり:積層ピッチ15~30μmで滑らかな表面品質。

🔹 後処理に手間がかかる:溶剤を使ったサポート材の除去が必要。




比較してわかった!Form 4Lの「すごい」ポイント



造形コストが圧倒的に低い

Form 4L

  • 材料(レジン)が安価

  • 後処理が簡単(手作業+自動後処理が可能)

  • ランニングコストを抑えられる

インクジェットの課題

  • 材料コストが高い(特にフルカラー材料)

  • 造形後のサポート材除去に時間と費用がかかる



大型造形・連続生産が可能

Form 4L

  • 大型モデルを一度に高速造形

  • 複数のパーツをまとめて造形しやすい

  • 連続運転による生産性向上

インクジェットの課題

  • 大型対応の機種は限られ、高価

  • 材料コストがかさみ、大量生産には向かない



実用強度のあるパーツが作れる

Form 4L

  • 高強度・耐久性のあるエンジニアリングレジン対応

  • 医療・歯科向けのバイオコンパチブル材料も使用可能

  • 熱や機械的負荷に強いパーツが製造可能

インクジェットの課題

  • 造形物がもろく、長期使用には不向き

  • 高耐熱用途の材料がない

  • ゴムライク材料は時間とともに硬化し、性能が低下



後処理がシンプルで、量産にも対応


Form 4L

  • サポート材は手で簡単に除去可能

  • Form Wash L & Form Cure Lで後処理を自動化

  • 効率的なワークフローを構築できる

インクジェットの課題

  • サポート材除去に溶剤と時間が必要

  • フルカラー造形は特に後処理が複雑


運用コスト低く、材料切り替えも楽


✅ Form 4L:

  • 材料変更作業は5分以内に完了

  • 材料変更・交換時にメンテナンス不要

  • 材料変更時にも材料ロスが生じない

インクジェットの課題

  • 材料変更に時間がかかる

  • 変更前の材料の清掃が必要

  • 清掃する分の材料ロス・コストが発生する




Form 4Lが特におすすめなケース


ここでは、特徴を元にそれぞれのおすすめケースを一覧にしました。


用途

Form 4L

インクジェット3Dプリンター

大型プロトタイプ

◎(大きなサイズOK)

△(小型向き)

エンジニアリング用途(耐久性重視)

◎(耐熱・強硬度材料あり)

×(もろく、劣化しやすい)

コストパフォーマンス

◎(材料が安価)

×(インクが高価)

フルカラー造形

×(単色)

◎(カラー対応)

複数素材の組み合わせ

△(組み立てが必要)

◎(同時造形可能)

量産・連続運転

◎(安定稼働)

×(高コスト)




Form 4Lが選ばれる理由



インクジェット3Dプリンターは、フルカラー造形や複数素材の組み合わせに強みを持ち、デザインやビジュアル重視のプロトタイピングに最適な選択肢です。

一方で、コストが高く、造形物の強度や実用性に課題があるため、靭性や高耐熱性、耐衝撃性を求める試作用途、最終製品の製造やエンジニアリング用途には不向きな場合があります。


一方、Form 4Lは、大型&高速造形、コストパフォーマンス、強度のある部品製作、そして量産性において優れた選択肢となります。

MSLA方式の強みを活かし、高スピードで高精細な仕上がりを維持しつつ、さまざまな材料を使用できるため、試作だけでなく実用部品の製造にも適しています。


最終的に、用途に応じた最適な選択をすることが重要です。


✔︎デザイン・フルカラー表現を重視⇨インクジェット3Dプリンター

✔︎実用強度・低コストでの大型造形・量産⇨Form 4L



 

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